買取査定と売却査定は不動産価格の評価をする点では同じですが、大きく違う点がいくつかあります。
買取査定を考えていたけど、実は売却査定の方が良かったかも・・・なんてことも。その逆もしかりです。
買取査定と売却査定の違いを知って、より賢い選択をしましょう。
買取査定とは
買取査定とは、売却したい不動産に対して不動産会社が買い取ることができる価格で評価することです。
反対に仲介での売却査定は市場で売却できる価格で評価することを言います。
この場合、不動産会社は買主を探すための売却活動をすることになります。
マンション売却査定の全てが分かる!経験者が語る「おすすめの方法」とは
不動産買取のメリット
不動産買い取りのメリットは大きく次の5つになります。
仲介手数料が掛からない
まずメリットの一つ目は、不動産会社に支払う手数料が掛かりません。
一般的な仲介の場合には、不動産会社は買主を探すための売却活動を行うわけですが
売主は成約した際に仲介手数料を支払うことになります。
買い取りの場合には、その仲介手数料が不要ですので負担が少なくなります。
仲介手数料は売買価額の3%+6万円が一般的な金額です。
4,000万円の物件であれば、126万円という高額になるわけです。
売却に時間が掛からない
二つ目のメリットは買主が不動産会社になるため
買主を新しく探す必要がなく、すぐに売却が決まるということです。
不動産を売りたい方の中には、すぐに現金化したい
次の住まいを購入したい、という方もいます。
ですが、仲介による売却ですと、なかなか買主が決まらず、
予定通り進まないということもあります。
いつまでに売却を決めたいという希望がある人にとっては
大きなメリットになるはずです。
売却活動をしなくてよい
売却活動は不動産会社が基本的に行うものですが
売主も内見の立ち合いや日程調整など負担があります。
買い取りの場合には、そのような負担がなくなります。
瑕疵担保責任がない
瑕疵とは、住まいの欠陥のことを言いますが
不動産売買の相手が不動産会社の場合、つまり買取の場合、
売主は瑕疵についての責任を負わなくて良いとされています。
反対に仲介の場合には、瑕疵担保責任を負うことになります。
売却を周囲に知られにくい
売却活動を行うと広告などが周辺地域やネットに掲載されることに
なりますので、広く知られる可能性があります。
買取では売却活動は必要ありませんので
隣人などに知られる可能性が低くなります。
不動産買取のデメリット
不動産買取のデメリットは、何と言っても、最も重要な、下記の点になります。
査定額が安い
仲介ので不動産売買よりも、買取での不動産売買の方が一般的に査定額が安くなります。
その理由として、買取をした不動産会社は、その不動産を転売する形で儲けなければならないですし
転売に掛かる税金や経費も考慮しなければならないからです。
買取査定と売却査定の違い
さらに買取査定と売却査定の違いを見てみましょう。
買取査定 | 売却査定(仲介) | |
---|---|---|
査定額 | 安い | 高い |
仲介手数料 | なし | あり |
売却までの期間 | 短期 | 長期 |
売却活動 | なし | あり |
それぞれ解説していきます。
査定額
査定額は買取査定の方が安くなります。
不動産会社は即時に不動産を安く買い取り、それを高く販売することにより儲けを得ます。
念のためにですが、これは「ぼったくり」ではありません。
中には不当に安く査定をする不動産会社もあるかもしれませんが
買取再販は、しっかりとした不動産ビジネスです。
「ぼったくり」されないためにも、査定の比較が重要になります。
仲介手数料
買取査定の場合、不動産会社に支払う仲介手数料は不要です。
「仲介」ではないので、当然ですね。その分、買取査定は
お得に売却できるということになります。
仲介手数料は一般的に3%+6万円に消費税が加算された金額になります。
不動産という大きな買い物では、無視できない負担です。
売却までの期間
買取査定は買主が不動産会社になるわけですから、
条件が整えば、短期間で契約まで辿り着きます。
売却活動
売却活動も買取査定では不要です。
買主の内見のためのスケジュール調整などが不要です。
売却がスムーズに進むので非常に楽です。
こんな人におすすめ
買取査定は、以下のような人におすすめです。
住み替えをしたい
住み替えをしたい場合には、今の家を売却してから、物件を購入するのが一般的です。
住宅ローンが残っている場合などは、新しい物件の借り入れが難しくなるからです。
ただ売却に時間が掛かってしまうと、引っ越すタイミングを逃してしまうこともあるでしょう。
そのような場合には不動産会社に買い取りをしてもらうことで、スムーズに計画を進めることができます。
すぐに現金が必要
不景気で給与が下がり、住宅ローンの支払いが困難になった。
その他の借金の返済が迫っている。
といった場合には、所有している不動産を処分して
ローンや借金の返済をしなければならないこともあります。
こういった場合にも買い取りが向いているといえます。
買取査定の相場
買取査定の相場は、仲介での査定よりもおおよそ20%前後は低くなります。
あくまで相場ですので、物件によって異なりますし
買取をする不動産会社によっても異なります。
参考値として知っておいてください。
そもそもビジネスとして成立しないような不動産の場合には
買取不可ということもあるでしょう。
買取の依頼をする前に所有物件について
不動産会社に任せきりにするのではなく
自分なりにも理解を深めておく必要があるというわけです。
買取査定~契約・入金までの流れ
買取の場合の査定~契約までの流れを確認しておきましょう。
不動産会社を探す
まずは買取を依頼したい不動産会社を探します。
ネットで探すでも良いですし、駅前の不動産屋に相談するでも良いでしょう。
その際に複数の選択肢を持っておくことが大事です。
買取査定を依頼する
選んだいくつかの不動産会社に買取査定の依頼をします。
査定額は不動産会社ごとに異なりますので
それらを含めて、買取をしてもらう不動産会社を決定します。
契約・引き渡し・入金
あとは売買契約書や物件の引き渡し、入金を行い、終了となります。
買取された物件のその後
買取された物件の多くは、その後、転売されることになります。
リフォームやリノベーションをする場合もあれば
アパートを建てる、あるいは土地を分割して販売するなど様々です。
買取された物件は既に手元を離れていますので、関係はなくなっているのですが
その後の活用方法については、近隣住民とのトラブルに発展する可能性がありますので
注意が必要です。周辺地域への配慮をしたい場合には、物件の活用方法について
不動産会社に尋ねてみると良いでしょう。
知っておきべき買取保証制度
仲介にするか、買取にするか悩まれている方は「買取保証制度」を
知っておいた方が良いでしょう。
買取保証制度とは、当初は仲介で売りに出していたけれど
一定期間で売却できなければ、買取に切り替えるというものです。
あくまでサービスの一環になりますので
すべての不動産会社が設けているものではありません。
仲介で高値売却にチャレンジしたいけど、売れるかどうか心配という方は
「買取保証制度」を検討してみてください。
買取査定のおすすめ一括査定サービス
買取査定について解説してきましたが、仲介にするか、買取にするか決めることはできそうでしょうか。
まだ迷われているようであれば、まずは仲介と買取で、どのくらいの差額がでるのか調べてみてください。
一括査定サービスを利用すると、各不動産会社の査定額が比較できるので便利です。
オススメの一括査定サービスを紹介しますので、是非ご活用ください。